山桜ゆき 吉野行き(後)

lucca_marie2006-04-24



吉野に到着


車で行けるところまで上って、奥千本の西行庵まで歩いた。
あいにく満開は過ぎていてお天気も小雨。


だけれども、そうはいっても吉野山。古くから詠まれてきた山。


木々の幹は苔蒸して、幹と苔が美しいコントラストを見せる。
気付くと深い霧の中にいて、空気が桜色になる。桜の空気を身に纏う。
そうかと思うと、あんなに深かった霧が、うそのようにさーっと晴れて
木々が 花々が 草たちが くっきりと浮かびあがる。


桜、というのか、、、山自体が独特の空気を持っている。
わたしはどこにいるのだろう、、、??とわからなくなる。
遠くを見ると、向かう山の斜面の彩色の美しさに
近くを見ると、まっすぐな杉が連立する美しさに


ため息が出る。





吉野は古くから歌に詠まれているけれど、
桜が出てくるのは古今集あたりから。
それまでは山そのものを詠ったものばかりなそうな。
納得です。



苔むした桜の幹はほんとうに美しかったのだけれど、
木にはよくないらしい。
蝕まれて、だんだんと中がすかすかになってしまう。
最後は皮1枚になってしまう桜もあるとか。


それでも最後まで花を咲かせつづけるそうです。そういうのもすごい。


神々しいものに触れた、贅沢なときでした。
感じたものを、ことばでうまく伝えられないのが、もどかしい。
今度は冬に行ってみたい。どんな顔をしてるんだろう。
そして、満開の吉野にもいつか出会えるといいな。


きっとまた行こう。



                                                                                                            • -


はりきって一眼レフを持っていくも、
帰ってみたらばフィルムの巻上げがうまくいかない。


今回は、日頃の行いの報いをいちどにくらっている感じ。
しっかりしなさいって神様の声だね。


てわけで、写真は会社の人からもらいました。
ありがとうё