佐賀のがばいばあちゃん


佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫)

佐賀のがばいばあちゃん (徳間文庫)


島田洋七の小・中学校時代のエッセイ。
広島のお母さんと離れ、佐賀のおばあさんに預けられていた頃のお話。


がばい(=すごい)ばあちゃん、本当になかなかすごい。


もともと結構なお嬢さんなのに、夫に若くして先立たれ、
毎朝4時起き(ひぇっ!)の掃除婦さんをしながら数十年。
7人の子供(+孫の洋七)を育て上げたパワーと心意気のある人。


そんなわけだから、毎日の生活はすごい大変。
でも、ネガティブなことも くるっと前向き発言に変換して押し切ってしまう。
そう、すごく頭の切れるひとでもあります。


たとえば、
だいぶと貧しくて、晩ごはんがない日とかもあるんだけど、
さらっと
「さあ、寝よ。」「晩ごはんは毎日食べんでもええ。」と押し切っちゃう。
「ごめんねぇ。。。」と、よよと泣いたりしないのよ。
泣かれたら、子供は本当に不幸な気分になっちゃうもんね。
そういうの見せない、言わない、大したことじゃないよってすませちゃう。
がばいばあちゃんは、悲劇のヒロインになったりはしないのだ。


で、そんなに苦しい生活なのに、
もっと苦しくて頼ってきた人には、「いつでも、よか」と無条件に
お金貸してあげたりする。


ばあちゃんの言葉や行動で
「うーむ、なるほど。」と唸ったり。
「そりゃ、強引だろ。」て笑っちゃったり。
「あ..、そうかあ。」とじーんとしたり。



さてさて、
ばあちゃんもすごいけど、洋七っつぁんも相当スナオな子供。


剣道やりたい!! ⇒ 道具にお金かかるから却下
じゃあ柔道なら? ⇒ 柔道着にお金かかるから却下
運動したいなら走れ!!と言われて、スナオに走る。毎日走る。
で、すごい速くなっちゃう(笑)。
おいおい剣道やりたかったんちゃうんかいー?!


トモダチはあんな素直なよい子、今時いないって言ってました。
でも、わたしは子供って本来そんなもんじゃないかと思うの。どう??
誰か読んでみて、感想おしえてください。


時代も状況もちがうから、
まったく同じことが当てはまるわけじゃないけれど、
価値観はひとつじゃないとあらためて実感した次第です。
毎日、感謝して前向きに。考えるより、まず行動。